前回の記事では、「見守り・安全まわり」というカテゴリー全体の位置づけを整理しました。
今回からは個別の家電を掘り下げていきます。
最初に取り上げるのは、赤ちゃんの様子を離れた場所から確認するための代表的な機器、ベビーモニターです。
1. ベビーモニターの3つのタイプ
ベビーモニターは、大きく3つのタイプに分けられると言われています。
・音声タイプ:赤ちゃんの泣き声や物音を専用の受信機で聞くシンプルな仕組み。設定が比較的簡単で、映像を伴わない分プライバシー面の懸念が少ないとされています。
・映像タイプ:カメラと専用モニターがセットになったタイプ。多くはWi-Fiやインターネット接続を必要とせず、機器同士が直接通信する閉じた仕組みを採用している製品が多いとされています。
・アプリ連携タイプ:カメラの映像をスマホアプリで確認できるタイプ。自宅の外からも様子を確認できる利便性がある一方、通信環境やセキュリティ面での配慮がより必要になります。
2. 比較しておきたい基本スペック
タイプを決めたあとは、次のようなスペックを比較すると選びやすくなります。
・通信距離:自宅内でどこまで離れた部屋で使いたいかを踏まえて確認する
・映像の解像度・暗視機能:寝室を暗くして寝かせる家庭では、暗視性能の有無が重要な比較軸になりやすい
・双方向音声機能:モニター側から赤ちゃんに声をかけられる機能の有無
・電源方式:据え置きで常時給電するタイプか、バッテリー式で持ち運べるタイプか
・映像の保存方法:機器内蔵のSDカードなどに保存するタイプか、クラウドに保存するタイプか
3. アプリ連携タイプ(Wi-Fiカメラ)特有の注意点
スマホアプリと連携するタイプのカメラは、インターネットに接続する機器であるため、他の家庭用IoT機器と同様にセキュリティ面の一般的な注意が呼びかけられています。
・購入時に設定されている初期パスワードは、案内に従って変更することが推奨されています。
・メーカーが提供するファームウェア更新は、案内があった際にできるだけ早めに適用することが望ましいとされています。
・公式アプリ以外の経路でのアクセスを許可する設定は、必要がなければオフにしておくことが勧められています。
こうした注意点は総務省や情報処理推進機構(IPA)などの公的機関からも、家庭用IoT機器全般に関する一般的な呼びかけとして案内されています。
4. 設置場所に関する一般的な注意点
設置場所についても、いくつか一般的に呼びかけられている注意点があります。
第1章の1-04でも触れたとおり、電源コードを使用するタイプの場合は、コードを赤ちゃんの手が届かない位置に這わせることが基本とされています。
カメラの角度は、ベビーベッド全体が映る位置に調整しつつ、直射日光や暖房機器の熱がレンズに当たり続けない場所を選ぶことが望ましいとされています。
5. 双子・多胎児家庭、上の子がいる家庭での考え方
前回の記事でも触れたとおり、双子・三つ子など複数の赤ちゃんを同時に育てる家庭では、1台のモニターだけでは全員をカバーしきれない場合があります。
こうした家庭向けに、複数のカメラを1つの受信機・アプリでまとめて確認できる、増設に対応した製品も販売されていると言われています。
上の子がいる家庭でも、赤ちゃんの部屋と上の子の部屋を交互に確認したい場合など、複数台運用を検討する動機は同様に生まれやすいようです。
購入前に、契約している機種が複数台のカメラ追加に対応しているかどうかを確認しておくと、あとから台数を増やしたくなったときにも困りにくくなります。
6. 迷ったときは、1-02の3つの視点に当てはめてみる
第1章の1-02で紹介した「代替手段の有無」「使用期間の長さ」「サポート体制の有無」という3つの視点は、ベビーモニター選びにもそのまま当てはめられます。
例えば、日中ずっと同じ部屋で過ごせる家庭であれば、そもそもモニターがなくても代替できる場面が多いかもしれません。
一方、別室で寝かせる時間が長い家庭や、サポートしてくれる大人が少ない家庭では、優先度が上がりやすいと考えられます。
使用期間についても、赤ちゃんが自分で部屋を移動するようになる時期まで、と見込んで検討する家庭が多いようです。
7. 中古・レンタルを検討する場合の追加チェック
レンタル・中古という選択肢についても、第1章の1-03で触れたとおり、使用期間が限られる家電では検討の余地があります。
ただし電子機器であるため、中古品を選ぶ場合はバッテリーの劣化状況や動作確認の有無を事前に確認しておくと安心です。
ベビーモニターならではの確認事項として、次のような点も挙げられます。
・前の持ち主が使っていたWi-Fi設定・アカウント情報が初期化されているかどうか
・付属品(電源アダプター、取扱説明書、増設用カメラなど)に欠品がないか
・メーカーのサポート・保証期間が中古購入後も対象になるかどうか
特にアプリ連携タイプは、初期化が不十分だと前の持ち主の設定が残ってしまう可能性もあるとされているため、購入後は一度、案内に沿って初期設定をやり直しておくと安心です。

コメント